舌下免疫療法の薬(花粉症の治療薬)の入荷が困難となり、現在は新規導入を中止しております。
既存の患者さんのみの処方となりますので、ご了承ください。
再開の目処が立ちましたら、ホームページにてアナウンスさせていただきます。
2024.01.09
舌下免疫療法とは
スギ花粉症・ダニアレルギーに有効な治療法
舌下免疫療法(SLIT)は、スギがアレルゲンとなる花粉症や、ダニアレルギーによるアレルギー性鼻炎などに有効な治療法として注目されています。
SLITは、アレルギーの原因となるアレルゲンを少量から徐々に増やして投与することで、体をアレルゲンに慣らし、症状を和らげる治療法です。一般的には、8割前後のスギ花粉症患者に症状改善効果が認められており、3~5年の免疫療法で治療終了後も効果が持続することが期待されています。
2014年に、スギ花粉症の舌下免疫療法薬「シダトレン®」が保険適用となりました。その後、2018年から錠剤の「シダキュア®」が保険適用となりました。
また、ダニ抗原によるアレルギー性鼻炎の方に対して「ミティキュア®」が保険適用となっています。
これまでもアレルゲン免疫療法はありましたが、皮下に注射する治療法が主体であったため、痛みや副作用の懸念がありました。
この舌下免疫療法は痛みもなく、頻繁に通院する必要もないため、利便性にも優れています。もちろん、医師の診断のもとで、正しい服用方法(量や頻度)のもとで実施することが必要不可欠です。
副作用等の重要な内容についてもしっかりとお伝えし、ご理解いただいた上で治療を開始いたします。
舌下免疫療法の特徴
- スギやダニが引き起こすアレルギー症状を完治できる可能性があります。
- ご自宅で、舌の下に治療薬を投与するだけでOKです。(医師の診断が必ず必要です)
- 完治までいかない方でも、症状を和らげて薬の使用量などを減らすことが期待できます。
- 治療効果を得るためには、長期間の投与が不可欠です。
※ 治療には最低でも3年間かかります。少量ずつ投与して徐々に慣らしていくため、長期間投与により効果が期待できます。
舌下免疫療法の適応
舌下免疫療法を受けられる方
- 当院の血液検査でスギまたはダニアレルギーと診断された方
- 医師の指示に従い、継続的な通院ができる方
- 毎日きちんと服用できる方
※ 季節性のスギ花粉アレルギーの場合でも、花粉飛散期間だけ治療しても効果は期待できません。通年で毎日の投与が必要です。
舌下免疫療法を受けられない方
- 血液検査でスギまたはダニのアレルギーが陰性
- 重篤な気管支喘息がある
- 過去にアレルゲン免疫療法で重篤な副作用を起こした経験がある
舌下免疫療法の効果
期待できる効果
- くしゃみ、鼻水、鼻づまりの改善
- 涙目、目のかゆみの改善
- アレルギー治療薬の減薬
副作用
投与により、局所や全身のアレルギー反応が起こる可能性があります。投与部位である口腔内の腫れ、痒みなどが最も多くみられます。その他にも、耳や体のかゆみ、頭痛などの症状が出ることもあります。とくに、投与後少なくとも30分間、投与開始初期のおよそ1ヵ月間などは注意が必要です。
これらの副作用は投与後数時間で自然に回復することが多いのですが、症状が長時間持続する場合は、医師に相談してください。
アナフィラキシーに注意
アナフィラキシーは、発症後、極めて短時間のうちに全身にあらわれるアレルギー症状です。
重篤な症状が起こる可能性が高いため、疑う症状が発現した際は、直ちに医療機関を受診するなど迅速な対応が必要です。
舌下免疫療法のながれ
仙台・宮城野区で舌下免疫療法(SLIT)は当院へ
Step1初診
舌下免疫療法について、患者さんに詳しくご説明しますので、わからないことがあればお気軽にお尋ねください。
治療を希望される場合は、初回投与日をご予約いただきます。
Step2初回投与日
初回投与は院内で行っていただき、投与30分後に副作用の有無を確認いたします。
※ 初回投与の受診は、60~90分程度の時間がかかります。
Step3再診
患者さんのお身体の状態をみながら、徐々にお薬の増量を行っていきます。
初回投与日から1週間後、2週間後を目安に再診していただきます。
診察の結果、とくに異常がないと診断されたら、それ以降は2週間~1ヶ月毎に1度の受診となります。